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【お知らせ】
おかげさまで澤姫は大吟醸世界一の称号「チャンピオン・サケ」を受賞しました。
インターナショナルワインチャレンジ2010(開催地:ロンドン) SAKE部門「吟醸・大吟醸の部」

蔵人ひろしが・・何やらつぶやいているようです→ツイッター◆sawahime164◆

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2009年12月25日

年末は大忙しであります!

こんばんは(・∀・)ノ

小さい頃、ウチでサンタさんの姿を見かけない理由は、

蔵の長い長い煙突のせいだと思っていた蔵人ひろしです。

…昔はピュアな心を持ってたんですねえ。




ま、何にしてもメリー・クリスマス!

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今日も恒例のムスメコスプレ画像から報告スタートです(*´∀`)






東京農大からやってきた2人の実習生ですが、頑張ってくれてますねえ。

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早朝から深夜まで、僕たち蔵人と同じ作業をこなしてくれてますよ。

(寝坊した僕が実習生に電話で起こされたこともあったぐらいで…。)

そんな彼女たちも、12日間のオツトメを無事終えて本日、蔵を離れました。

どうもお疲れさんっした! 君たち頑張ったよ。キチョーな戦力だった。

でも毎年のコトながら、帰っちゃうと蔵が寂しくなっちゃうんだよなあ。

毎日洗い物を手伝って貰ってた釜屋の洋平君が、

実習生が帰ったことで、急に忙しくなって泣いちゃいそうでちと心配(笑)







そして先日仕込んだ「山廃純米」の酒母、「きもと純米」の酒母も

順調に経過進行していますよ。

それぞれ亜硝酸も無事消失し、天然の乳酸菌による乳酸も増加してきたので

頃合をみて酵母添加を行いました。

ちなみに今年は、きもと純米に

まろやかな旨味と香りがバランス良く現れる「協会701号酵母」を、

そして山廃純米には、

協会901号酵母のクラシックな親株で、現在の901号より

酸度が0.5〜0.8ぐらい高く出て、味わいに幅が出るという

「KT-901酵母」を添加使用しています。

まろやかマイルドな「きもと純米」と、がっつりワイルドな「山廃純米」。

同じきもと系でありながら、

以上のように明確なコンセプトの違いを持たせて仕込んでいるこの2本。

どんなお酒になるかは今後のお楽しみですね!

今は毎日、暖気と呼ばれる温度昇降操作をしています。

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先に仕込んだ山廃の方は、酵母が増殖してきた兆しも現れ始めました。

ぷくぷくぷくっと筋状の泡が現れ、表面全体が膨れてきた感じ。

酒母担当・副杜氏のタモツ君、毎日育成頑張ってます!








待ちに待った寒気がやってきて、

恵まれた気候となった純米吟醸の仕込みクール。

実習生や、澤姫の助っ人蔵人・総裁殿の活躍もあり、

予定通り全ての原料米をザルで手洗いすることができ、

キッチリ全量限定吸水させました。

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とりあえず今クールでは800kg×3本で2,400kgザル手洗いしたワケです。

ザル1個につき米10〜13kgだから、結構な回数を必死で洗いました。ハイ。

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純米吟醸…どんどん造り方が大吟醸化していくなあ(*´д`*)

まあ、お客様に喜んで頂ける製品を造る為なら苦労は買ってでもしないとね!

今年の純米吟醸&純米吟醸生原酒、

かな〜りお買い得なお酒になりそうな予感。みなさま要チェックですぞ。







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そして無事、年内最後の蒸米の日を迎えることができましたので、

一緒にモチ米も大釜で蒸かして、恒例のモチつきも行いました。

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今年も「澤姫のモチ王子」こと、釜屋の洋平君が大活躍です。

おモチをついて年内の蒸米終了を祝うとともに、新年を迎える準備をするワケです。

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鏡餅も手作りしちゃいますよ。形が少々不格好でも手作り最強

何と言っても、手作りは心がこもった感じがしますからね。

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忙しい年末に、ちょっとホッとするような憩いの時間。みんな笑顔。

つきたて熱々のおモチを大根、あんこ、キナコにまぶしていただきま〜す。

ちなみに、さすがに納豆は自粛してます。 喰いて〜。

こういった蔵の伝統行事、これからも大切に続けて行きたいものですね。







そんなワケで年内最後の蒸米・仕込みも終わりましたが、

蔵では通常の酒母・モロミのお世話に加えて、

新年に向けての大掃除や、火入れ(加熱殺菌)の準備に大忙しです。

今現在も特別純米酒を搾っているところ。まだまだ気は抜けませんね。




年末は僕らの業界にとって最大の需要期。

蔵人とはいえ、お店や出荷のお手伝いもしなきゃいけないんだよね。

そして正月は蔵人を休ませる分、

僕は毎日カイ入れ・検温・分析ひとりでするんだよね。

そしてそして新年になれば、

早々に「大吟醸」「純米大吟醸」の製造がスタートするんだよね。




…結局、春まで気を抜けないんだよね(*´д`*)頑張りま。




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posted by 蔵人ひろし at 23:31| Comment(6) | TrackBack(0) | 酒造り関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月16日

農大実習生登場であります!

こんばんは(・∀・)ノ

昨晩はオシゴト繋がりで、しばし蔵を離れ

東京の某ホテルでのVIPな結婚式にお呼ばれしてきました。

新郎・新婦さんの素敵な姿に見とれちゃったのはモチロンですが、

松任谷由実さんはじめ、各界の超有名人な方々ともお話ができたので、

なかなかコーフン覚めやらぬミーハーな蔵人ひろしです。

福澤朗さんと「ファイヤー」ポーズで撮った2ショット写真は家宝です(*´∀`)







さてさて、お待たせしました!

リニューアル新酒シリーズ第2弾、「特別純米しぼりたて生」発売開始です。

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前々からお伝えしていた通り、シリーズ第1弾

「本醸造にごりざけ生」の甘口酒質とは180度正反対なタイプで、

日本酒度プラス8、酸度1.55と爽やかな辛口酒質に仕上げています。

純米新酒ならではの麹の香りがお口の中に爽やかに広がり、

軽くなめらかな口当たりで後味のキレ味が良いタイプ。

お料理とも万能的に相性が良く、決して呑み飽きしません。

年末から春にかけて、更にマイルドさと旨味が増していくと思われます。

皆様のご要望を受け純米化グレードアップした意欲作。どうぞお試しあれ!






ここ2〜3日、やっと冬の兆しってのが見えてきましたかね?

おかげさまで仕込みに適した寒さになってきました。良かったわ〜。

今週から、蔵では純米吟醸酒の製造クールに突入します。

今年は50%精米の純米吟醸は、原料米を全て丁寧にザル洗いする予定。

さあ、改めて気合い入れて頑張りましょ!忙しくなるな〜。






そんな澤姫の酒蔵には、今年も僕の母校である

東京農業大学の醸造科学科から2人の実習生がやってきました。

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今年も頑張り屋さんの女の子2人です。

積極的に仕事に取り組むタイプの2人なので、早くも蔵に馴染んでくれています。

4人の蔵人で酒造り全てを回している澤姫じゃ、実習生は貴重な戦力!

期間は今月の25日までの約2週間。もちろん蔵に住み込みです。

クリスマスイブを捨ててまで酒蔵にやってきた彼女たちの頑張りに期待しましょう!

学生でもビシビシ鍛えちゃうよ〜(`・ω・´)


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posted by 蔵人ひろし at 00:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 蔵人の日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月13日

続いて「きもと仕込み」であります!

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おはようございます(・∀・)ノ

1歳10ヶ月をまもなく迎える我が愛するムスメが、ナマイキにも

自分でDVDを交換して鑑賞している姿を見てビックリした蔵人ひろしです。

…ムスメの成長を喜ぶ前に、ウカツなDVDは子供の手の届くところに

置けないなと思わず考えてしまったのは内緒です。

昔から「お宝」は争いのモトです。恐ろしや恐ろしや(*´д`*)








さてさてさてさて、先日の「山廃」の酒母仕込みに続きまして、

いよいよ「きもと」酒母仕込みも始まりましたよ。

きもとも山廃と同じく、天然の乳酸菌や硝酸還元菌などの微生物の力を

利用して仕込む古来伝統の天然醸造法なのであります。

そんなワケで、今日も写真イッパイでご紹介です。説明楽になるしね(笑)

先日の「山廃」酒母の仕込み作業と比較して頂ければ幸いっす。








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山廃と同じ要領で「埋け飯(いけめし)」を行って冷ました蒸米に

予め良く乾燥させ、冷蔵庫でキンキンに冷やしておいた麹米を投入します。

ちなみに純白に見えるのが麹米です。麹米も蒸米も同じ品種の同じ精米歩合ですが

菌糸の存在と水分含量の違いで、これだけ色が違って見えるんですね。

山廃のように最初から酒母タンクに仕込むワケではなく、

摺りやすいように物量を3つに分けて半切り桶に仕込みます。




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お米の総量に対して85%ぐらいの冷水を投入し、丁寧に手で撹拌します。

仕込み温度は8℃ぐらいかな。手が冷たくて痛いんですよね、この作業。

…とは言っても、モト屋・タモツ君のオシゴトですが。頑張れ頑張れ。フヒヒ。




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そして仕込みから約12時間経過したところで、

いよいよ「きもと」仕込みの代名詞・モト摺り(山卸)タイムとなります。

仕込み後、すぐにもと摺りを行わない理由としては、

それなりに麹の酵素が蒸米にも浸透したところを見計らうって事と、

夜中の寒い時間に行う事で、もと摺り作業による品温の上昇を抑えるって

意味があります。低温で雑菌混入を抑えなければいけないですからね。

写真は最初のモト摺り「1番櫂」に臨む我が澤姫蔵人たちの図。

深夜1時なのに妙にハイテンションな我々です。




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こんな感じで、タイミングを合わせながらリズミカルにすり潰していきます。

モト摺りは「1番櫂」「2番櫂」「3番櫂」と時間を3回に分けて行いますが、

最初の「1番櫂」作業は最もハードです。なんせ水を吸いきった低温の米は硬い!

グリップ付きの手袋を付けないと滑ってしまうぐらい、握力と全身の力を使います。

普段から慣れているつもりの我々でも、次の日の筋肉痛は覚悟の上ですぜ。



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1番櫂終了時点ではこんな状態。粉っぽい硬めのマッシュポテトみたいね。

速醸酒母の場合、櫂で潰してしまうと麹の酵素が効きにくくなってしまうので

「櫂で潰すな酵素で溶かせ」と言われますが、それは乳酸を予め添加した

酸性環境下でのオハナシ。きもと系酒母はスタート時は中性環境にあるので

潰してしまっても麹のアミラーゼ系糖化酵素は問題無く作用していきます。

「きもと系酒母」と「速醸酒母」。考え方からして全く相反する仕込み方ですよね。

…以上、ちょっとマニアック系なマメ知識でした。




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このままだと温度や硬さにムラが出たり、雑菌汚染のもととなりますので

モト摺り後は毎回、丁寧にヘラで均等にならします。まあきもと系酒母の場合、

「雑菌汚染」と「有用微生物の混入」ってのは紙一重なんですけど…。




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続いて「2番櫂」終了時の状態です。1番櫂から約4時間経過してから行ってます。

写真じゃちょっと判りにくいかもですが、1番櫂の時より粘度が増し、

摺る手応えも少々軽くなってきています。

麹の酵素が作用してきている為か、この2番櫂の作業中は、

麹由来の甘栗の様な甘く香ばしい香りが酒母室の中に漂っています。




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また同様にヘラでならしていきます。毎回のモト摺り作業終了後は

タンク壁(といっても半切り桶ですが)のふき取り作業も重要です。

エキスの残った壁面は微生物の巣になりやすいからね。

有用微生物にせよ雑菌にせよ、この時点ではまだ混入して欲しくありませんから。




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その後さらに待つこと4時間。最後のモト摺り「3番櫂」です。

もうここまでくりゃ麹の酵素作用と「1番櫂」「2番櫂」の効果もあってか

1人でもすんなり摺れるような硬さになっています。こうなりゃまずは一安心。



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3番櫂終了後は折り合いをみて、摺りやすいように3つに分割していた酒母を

1つの半切り桶にまとめます。これが「折込み」って作業。

残しておいた仕込水の1部を使って最後の一粒まで丁寧に流し移します。

いきなり酒母タンクに移さないのは、摺りが足りなかった場合でも

更に摺り足す事が出来るし、表面積が広い方が温度が下げやすいからです。

この時点は「打瀬」といって、温度を低温のまま抑える初期段階なんです。

見た目はイタリアン・ジェラートみたいな感じ。なんか美味しそう。




まあ「山廃」にせよ「きもと」にせよ、ここから温めたり冷やしたり

数々の工程をこなしていく中で、硝酸還元菌→乳酸菌→優良清酒酵母と

順番に有用微生物をうま〜く誘導していくワケです。

通常の速醸酒母が約2週間で完成するのに対し、きもと系酒母は完成まで

約一ヶ月の時間を要します。

倍以上の時間をかけてゆっくりと熟成させる分、きもと系酒母で育成した酵母は

様々なアミノ酸やビタミン等の栄養を豊富に取り込み、

低温耐性や酸耐性、アルコール耐性のあるパワフルな酵母になっていくんですね〜。




さあ、今年の「きもと純米」「山廃純米」はどんなお酒になるのかな?

もちろん僕の中には青写真ってか設計図、そして理想図はありますけどね。

これらは酵母にワイルドな野性を目覚ませる酒造り方法なんで、

色々な意味で我々蔵人の想像の枠を超える事も多々ありますから。

ま、それが楽しみでもあるんですけどね(*´∀`)



※深夜まで写真を撮影してくれた茨城のTさんに感謝!また来てね。


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posted by 蔵人ひろし at 05:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 酒造り関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月11日

新酒、発売開始であります!

おはようございます(・∀・)ノ

今朝の仕事は6時スタート。いつもに比べりゃ超ゆっくり。

でもいつものクセで今日も4時台に起きてしまった蔵人ひろしです。

せっかくだから朝仕事前にちょっと更新を。ホントちょこっとですが。







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予定通り、昨日は澤姫・リニューアル新酒シリーズ第1弾

「本醸造にごりざけ生」の詰口作業を行いました。






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そんなワケで、早速アンテナショップに並んでいます。

今年も爽やかで優しい旨味のある甘口タイプに仕上がっております。

お客様からの試飲の評価も上々ってトコでしょうか。一安心っす。






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新酒ができましたので、アンテナショップの店先も新酒モードに模様替え。

酒林(杉玉)も新しい青々としたものに取り換えました。

なんか凛とした気分になりますねえ。気持ちが引き締まる感じ。





近日中にリニューアル新酒第2弾「特別純米しぼりたて生」も発売開始します。

こっちはにごり酒と違ってスッキリ辛口タイプに仕上げる予定。

どうぞ皆様、今年の澤姫の新酒をお試し下さいね!




そんじゃ、朝仕事行ってきま〜す!


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2009年12月10日

山廃純米、再始動であります!

こんばんは(・∀・)ノ

深夜の仕事の合間にはニンテンドーDS派な蔵人ひろしです。

…でもゲーム内容が難しいと寝てしまう諸刃の剣。恐ろしや。






え〜実は今年、澤姫では数年ぶりに山廃純米を復活させています。

過去何度か「きもと」と「山廃」を同じ日に同じ原料で仕込み実験を行った結果、

きもと系酒の独特の香りが「きもと」の方が穏やかに出る傾向を発見しました。

ウチではきもと系(山廃・きもと)に求めるものとして、

  「スッキリした中にメリハリのある酸味があり、

     お燗してクドさのない旨味がある新世代のきもと」

というのを従来は第一に考えていましたので、そういった酒質を目指すべく

ここ数年は「きもと純米」一本に製造をしぼっていましたが、

その対極として、ゴッツリとした味の「山廃純米」も造ってみたくなりまして、

今年復活させてみました。正直、出来心です。ハイ。

従来のきもと純米がマイルドなら、山廃純米はワイルドって感じで。

果たしてどんな酒に仕上がるのか?どうぞお楽しみに!







日本酒に興味がある方なら、もと摺りを中心とした「きもと」の仕込工程は

TVや雑誌、蔵元ブログなど各種メディアを通して見たことがあると思いますが、

意外と山廃の仕込工程を紹介しているケースは少ないかと思いますので、

今日は澤姫流の山廃仕込を写真で公開しちゃいます。

酒母担当・モト屋のタモツ君の腕の見せ所ですね。





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まず、蒸しあがったお米を外気で自然放冷。つぶさないように丁寧に行います。


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2時間程度ゆっくり自然放冷した後、タンクの中に蒸米のみを投入。

フタをして更に2時間ほどおきます。これが「埋け飯」(いけめし)。

蒸米が放冷の過程で乾燥して硬化しすぎないように、程よく湿気を保ちながら

更に温度を下げていくという、きもと系に特有な古来伝統のテクニックです。

う〜む…昔の人はホント賢いよなあ。


DSC00810_015.JPG

埋け飯を2〜3時間ぐらい行い、適度に蒸米が冷えてきたら、

冷蔵庫であらかじめ冷やしておいた麹をそこに投入し、冷水を汲みます。

通常の速醸酒母の場合、17〜18℃ぐらいで仕込むのに対して、

きもと系酒母の場合、8℃前後で仕込むのが一般的です。

速醸と違い、雑菌の混入を抑制する為の乳酸を予め入ませんので、

最初は低温で雑菌の混入・増殖を抑えるワケなんですね。

ちなみに汲む水の量は、速醸酒母の場合蒸米に対して110%ぐらいですが

きもと系の場合、蒸米に対して95%前後と少ないです。



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ヘラ櫂で優しく切るように麹と蒸米と水を撹拌します。

水が少ないんでザックザック乾いた音がするのが特徴的なんですよ。



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その後、4〜5時間後にヘラ櫂で再撹拌した後、更に6〜7時間の間を置き

荒櫂(あらがい)を行います。きもと酒母で言う「もと摺り」に当たる作業ですね。

ヘラ櫂で撹拌しながら、ドン・ドン・ドンと文字通り荒く櫂で突いていきます。


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けっこう体力勝負なんですよね。ちなみにこの作業は深夜12時です(`・ω・´)


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1回目の荒櫂が終了した時点の写真です。表面が滑らかになりましたね。

ここから更に4〜5時間あけて2回目・3回目の荒櫂を行っていくワケです。

麹の糖化の働きもあって、手応えもザラザラ→ネチャネチャ→ドロドロって

感じに時間とともに変化していきます。







うん。摺るか潰すかの違いですね。「きもと」と「山廃」の大きな違いって。

(↑ 細かく言うともっと色々あるんですけどね)

時代とともに「きもと」が「山廃」に技術移行していったのは、

たぶん山田錦に代表される、軟質で溶けやすい酒造好適米の出現と、

精米機の発達により、米をより白く磨くことができるようになったため、

摺らなくても溶けやすい環境が出来上がったんじゃないかな?って考えてます。

あくまで自論ですが。だって教本とかにも理由が載ってないのよ。

まあ「酒屋万流」というコトバがありますので、

ウチは全然違うぞ〜ってお蔵さんもあるかもしれませんが、

以上が澤姫流山廃の最初の仕込み工程です。







ちなみにここから温めたり冷やしたりして、色々な有用微生物の生育を促し、

最終的には糖をアルコールに変えてくれる優良酵母の増殖を図るのですが、

その途中過程での雑菌抑制の方法が実に巧妙なんですよね〜。

先程も書きましたが、最初は低温で抑え、

次はドロドロになった環境の嫌気的環境と濃糖条件で抑えながら、

硝酸還元菌が仕込水中の硝酸イオンから生み出した亜硝酸で抑え、

亜硝酸消失後は乳酸菌の造りだした天然の乳酸で抑える。

この他にも思わずうなってしまうような工夫がイッパイ。

まさに天然醸造法ですなぁ。自然は偉大だわ。

う〜む…昔の人はホントにホントにホントにホントに賢いよなあ〜(*´д`*)








以上、今日はちょっとマニアックな話題をお伝えしました。

なんか蔵元ブログっぽいな。次回は親バカトークに戻ってるかもしれませんが(笑)




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2009年12月08日

新酒誕生・初搾りであります!

こんばんは(・∀・)ノ

つい先程、1歳9ヶ月のムスメから笑顔で2千円を渡されました。

出元は今オフロに入っているヨメのお財布のようですが、

このまま貰ってしまって良いものかと…ひとしきり悩んでいる

チキンハートの蔵人ひろしです。






さてさて、皆様にご報告です。

今日ついに平成21酒造年度、最初の搾り作業を行いました。

例年のモロミ日数より2日ほど仕上がるのが早いんですが、

成分・味的に十分納得がいくものになりましたのでGOサインっす。







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仕込第1号「本醸造」今ここに完成っす!

…厳密には検定とか粕はがしとか火入とかがあるんで、まだ完成ではないんですが。

写真だとフラッシュの関係で、新酒の琥珀色が更に深く見えますね。

旨味のコクと後味のキレが共存しています。ん?自画自賛だって?親バカだもん僕(笑)







そして毎年、最初の本醸造の搾りの時には「にごり酒」も同時に造ってるんです。

今度リニューアルする新酒の白ラベルの方になるヤツね。

このにごり酒のにごり成分ってか白濁の成分、

いわゆる「オリ」の部分をどんな方法で集めているかちょっと紹介します。







当然ながら「オリ」っていうのは、モロミで溶け残ったお米の繊維分なんですが、

通常の搾り作業で自然に出てくるオリだけだと、製品にするには足りないんです。

そんなワケでオリを意識的に増やすべく、搾るモロミの一部を摺るってか砕くワケです。

にごり酒を美味しく楽しんで頂くためには、なるべくなめらかな口当たりしたい。

お米のツブや米こうじのカリカリした部分が残ってたら口当たりが悪くなっちゃうしね。

できるだけクリーミーに、細かく摺るのがポイントなんですよ。







他のお蔵さんだと、そのモロミを粉砕する方法としては、

ポンプで何度も何度も循環させて摺り砕くって方法が一般的なようですが、

どうも僕としては、その方法はお酒の酸化を進めたり、香りを飛ばしちゃうようで

あまり好ましくないんじゃないかと思うんですよ。あくまで個人的意見ですが。

そんな理由でウチでは手間は掛かってもザルで手早く濾すって方法をとってましたが、

今年は更に手早く作業を行い、酸化や香りの飛散を防ぐ為の新兵器を用意しました。







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といっても、酒母タンクに1ミリ四方の目の粗さの布を張っただけですけどね。

もちろんキレイに洗濯、消毒、乾燥させた物を使ってますよ。当たり前か(笑)






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ここにモロミを流し、清潔なナイロンブラシやヘラで濾していきます。

これが早い。例年の倍以上速い。

これは例年に増して新酒本来のフレッシュな香味が楽しめるお酒になりそう!

もっと早く気付いてれば毎年苦労しなかったのに。・゚・(ノ∀`)・゚・。







こうして濾したオリを、しぼりたての新酒に再度戻して完成となります。

フレッシュ感たっぷりのスッキリとした甘口タイプに仕上がりそうですよ。

ちょいと置いておくと瓶内二次発酵して微発泡が加わり、清涼感も増すと思われます。

お酒は検定の作業を行った後、10日にビン詰めする予定です。

発売までいよいよカウントダウン状態。もうちょっと待っててね(*´∀`)




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2009年12月06日

異常気象であります!

こんばんは(・∀・)ノ

最近、もうすぐ2歳のムスメが一緒にオフロに入ってくれなくて

ちょっと寂しい蔵人ひろしです。

ここんとこ遊びに連れてってやれないからスネちゃってんのかな?

父ちゃん酒造りで忙しいんだよ…許せムスメ。






いや〜、毎日が暑いですね!

…なんて12月にこんなコト書く僕もどうかと思いますが。

決して麹を造る麹室の中のオハナシではありません。






今シーズンの造りが始ってからというもの、

ずっと暖冬の影響による蔵の室温の高さに悩まされてますよ。ハイ。

日中なんて室温10℃ぐらいあんだもん。

例年ならこの時期はいつも室温5℃を割ってんのに…。






ハズかしながらウチの蔵には、

お酒を収納する冷蔵庫以外の冷却設備がほとんどありません。

どっちかってと酒造りには恵まれた、程よく寒い気候条件の地域なんで、

通常、モロミの温度管理は冷却より保温の方が頻度が遥かに多いんですよ。






んなワケでモロミの温度管理が自動でできるサーマルタンクなどあるワケもなく、

氷を入れた桶を酒母やモロミの中に入れて冷却したり、

冷却ジャケットをタンクに巻いて、そこに冷水を通してみたり、

挙句の果てにゃ大量の氷をマットとタンクの間に抱かせてみたりして対応しています。






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もちろん、こういった冷却法は自動制御でなく超アナログな手動管理なんで

冷やし過ぎちゃう可能性もあるんで注意が必要なんですよね。

当たり前ですが、この作業は昼も夜も関係なく必要になってきます。

例年より5℃も室温高けりゃ熱帯夜みたいなモンですからね。

既に大吟醸造りの時期ぐらい、細かく蔵と家を行き来してる気がします。






まあ…、そんな地味〜な努力の甲斐もあってか

なんだかんだで今年の新酒モロミの出来は良いような雰囲気です。

まだまだ搾るまでは決して油断はできませんけどね。

いきなり温度が上がったり下がったりしちゃうと酸度が急増しちゃったりするし。






しかし早く寒波が襲ってこないかなあ…。

今から寝不足続いちゃうとシーズン最後まで持つか心配っす。

朝の情報番組でお天気お姉さんがカワイイ笑顔で、

「今日も、暖かく過ごしやすい上着いらずの一日になりそうです〜」

なんて言ってるのを見てイラっとしちゃうのは健全ではありません。

そろそろ冬将軍出てこいや〜! 北風小僧も本気出せ本気(`・ω・´)



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